丸ノ内線レトロなメトロでニッポン再興!(産経新聞)

【鉄道ファン必見】

 東京メトロ丸ノ内線を走る「02系電車」の車体側面に波型の模様「サインウエーブ」が久しぶりに復活する。経済大国にのし上がる大都会・東京の象徴でもあった懐かしくも洗練されたデザインだ。

 ≪第三軌条の甲高い金属音が聴こえ、鬨の声の迫るように轟音が近付いてきた。地下鉄がやってきた。真紅のボディに波形の紋様をあしらった、二つのヘッドライトと両開きのドアを持つ車両が、かがやかしい光を放ちながらホームに滑り込んだ。≫

 浅田次郎のベストセラー小説「地下鉄(メトロ)に乗って」は、丸ノ内線が新中野駅まで延伸した昭和36年2月8日、幼い頃の主人公を含む3人兄弟が興奮しながら電車を出迎えるシーンから始まる。丸ノ内線を走る「300形電車」は、東京を題材にした当時の絵本に頻繁に取り上げられていた。

 丸ノ内線は29年1月に池袋〜御茶ノ水間で開業。真っ赤な300形に幅40センチほどの白線が入り、さらに白線の中に細いステンレスで波形の幾何学模様が描かれた。このサインウエーブと名づけられたラインを含む斬新な外装が話題になった。設計当時の鈴木清秀・営団地下鉄総裁が、欧米視察の飛行機の中で買ったたばこの箱と、ロンドン遊覧バスの銀色の波模様からヒントを得て、東京芸大にデザインを依頼したとされる。

 サインウエーブは300形をマイナーチェンジした後継の「500形電車」にも踏襲され長年親しまれたが、63年から置き換えが始まった02系ではコスト面と耐久性から見送られた。利用者から「300形の面影をなくさないで」との声は強く、既に銀座線に投入されていた「01系電車」をベースにしながらも、屋根に丸みを持たせて少しでも似せるよう工夫したという。

 今回、「サインウエーブ」の再現が可能になったのは、車体に張り付けるシールのプリント技術が向上したため。今月中旬に営業運転を開始する1編成が第1弾で、年間3編成をめどに順次施工する予定だ。意匠に凝ったオリジナルと比べると赤地に白だけの簡略タイプで、物足りなさは否めないが、現場では早くも「懐かしい」との声が上がっている。内装も濃いピンクだった300形に近づくように白地から薄いピンク地に変更された。

 丸ノ内線は全駅でホームドアを設置しているため、茗荷谷、後楽園、御茶ノ水、四ツ谷駅付近の地上区間が鑑賞スポットとなる。戦後の成長期を象徴したレトロなサインウエーブの復活が、日本を再び上昇カーブへと導く契機となることを願わん。

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